『100均フリーダム』より

名言・格言  『100均フリーダム』より


完璧を求める者は、
窮屈な心を得るだろう

 
100均フリーダム 】より
 

100均フリーダム
  100均フリーダム
内海 慶一

■補足

「最近、よい発想が浮かんでこない」
「昔より、自分の頭が固くなっている」
なんだかそう感じるとき、気分転換として、こんな風変わりな一冊はいかがでしょうか。

100均に本当に売っている(売っていた)珍妙な商品ばかりを紹介した「100均フリーダム 」。存在感のある商品写真に戸惑いと不安を感じつつも、そのあまりの自由奔放さに創造性を刺激されるかもしれません。

テンポの良いユニークな視点から書かれた解説文も、非常に興味深く読めます。
脱力系の一冊です。


■関連書籍
  ピクトさんの本
ピクトさんの本

佐藤可士和の超整理術

■クリエイターの名言格言 『佐藤可士和の超整理術』より



「何のために捨てるのか?」といえば、本当に大事なものを決めるため。そして、大事なものを、より大切に扱うためなのです。



整理は新しいアイデアを開く扉です。

思い込みを捨てるには、あえて極端を考えてみるというのも手です。

捨てることは、不安との闘いである




佐藤可士和の超整理術】より

佐藤可士和の超整理術

佐藤可士和の超整理術
佐藤 可士和



■補足
何事も整理されていない状態では、なかなか仕事が進まないものです。

身の回りの物事が整理されていない状態というのは、自らの仕事に、優先順位がつけられていない状態を反映しているかもしれません。

優先順位をつけながら、
・大切なもの
・そうでないもの
身の回りのモノゴトを分けて整理をしていると、思いがけない大切なものを見過ごしているこに気づくこともあります。

以下、整理術に関して書かれた本からの引用です。

あなたが本当にすべきことは、
周りのことをすっかり片付けることによってはじめて、
明らかになることがあるのだ。
【ストレスフリーの仕事術】より


周囲のものがあるべきところに納まっていると、
自分自身の役割が明確になってきます。
『夢をかなえる「そうじ力」』より


一つは、私たちにとって最も大切な、
基本的な価値観を特定することです。
もう一つは、その価値観に基づいて
私たちの生活の中の出来事をコントロールすることです。
この二つがそろっているとき、
「心の安らぎ」を体験できるようになるのです。
『TQ―心の安らぎを発見する時間管理の探究』より



実は、本当に大切なものを発見していくために整理術があるのかもしれません。
「大切なことを見分ける力」はビジネスでも、人生を生き抜いていく上でもとっても大切な力の一つであると思います。

様々整理術について書かれた本がありますが、本書『佐藤可士和の超整理術』は、物や情報の整理からさらに一歩踏み込んで、「思考の整理」にまで及んだ、整理術の応用編とでもいうべき一冊。
デザインの最前線で発信し続ける、著者ならではのクリエイティブな視点で整理術が綴られています。

「整理は苦手」という人には必読。「整理は得意」という人にも、整理の意義をクリエイティブな視点から捉え直す一冊となるでしょう



■関連書籍

土屋耕一『コピーライターの発想』

■コピーライターの名言・格言 土屋耕一『コピーライターの発想』



一人より十人の方が強いのは綱引きである。
発想とは、一人の頭が、十人よりも強い力を出す技術を言う。



やっぱり思いつきでは駄目だなあ、というのが私の結論であります。
唐突に、頭の中の風にやってくるものは、浜べに打ち寄せられる、
あの、とりとめのない浮遊物と同じであって、
すべては単なる思いつきのたぐいにすぎないのだ、
とする第二番目の仮説に私は手をあげて賛成したい、と思う。


ひらめきだって結局は頭の中に、
ぱっとやってくることは、やってくるのだ。
ただ、その現われたものが、ほかの浮遊物とちがうところは、
それの到着をこちら側で待ちのぞんでいたものがやってくる、
という、このところでありますね。
ひらめきとは、じつに、「待っていた人」なのである。


どうやら、ひらめきとは礼儀正しいお方、と見えて、
裏口からひょっこり、なんてことはないらしいのであります。


私は、ときおり受ける質問のひとつ
「いいアイデアが出ないとき、どうしますか」
に対しては、たいてい、こう答えることにしている。
「石鹸で、ていねいに手を洗うといいんだ。それも、なるべくいい石鹸でね。」





コピーライターの発想】より

コピーライターの発想
コピーライターの発想
土屋 耕一




■補足

土屋耕一氏は回文で有名なコピーライター。

回文とは「タケヤブヤケタ」のような、
上から読んでも下から読んでも同じになる言葉。



土屋耕一氏の回文の作例:

 木苺保護地域
 スタミナ充たす
 済んだらふらふらフラダンス


土屋耕一氏の回文集も出ています。
『軽い機敏な仔猫何匹いるか―土屋耕一回文集』
よくこんなに作れるものだと感心します。


『コピーライターの発想』は、
そんな土屋耕一氏が、
コピーライターの発想法、技法について語っている一冊です。

古い本なので、時代に合わないところがあるかもしれませんが、
視点がとてもユニークで、興味を引くところがあります。
また、文章の専門家だけに、文体自体が非常に面白く、読みやすい本です。


ちなみに、本書の中で“コンセプト”という用語が解説されていますが、

「アイデアのようで、アイデアではない」

といった、曰くいいがたい、あいまいなものとして説明されています。


通常一般的な仕事で使われる“コンセプト”という用語は、

“コンセプト”=“基本概念”
事業・商品開発、企画等の全体を貫く基本的な考え・概念


みたいな意味になると思いますが、
業種や人によっては、微妙に異なったニュアンスがあるようですので、
正確に理解をすることが難しい用語の一つかと思います。

ただ、何か創造的なことをしようとすると、
コンセプトが重要視されるのは確かなことだと思います。

実際、土屋耕一氏の発想の手順を見ていくと、
コピーやネーミングにおいて、
発想を広げるための土台として、
コンセプトを活用していることが分かります。

特に創造的な仕事にかかわる人なら
“コンセプト”に対する理解は必須になると思いますので、
『コピーライターの発想』のような発想関連の本は、
そんな人にオススメの一冊だと思います。


また、
発想力のある人というと、
よく“ひらめく”人というイメージがあるかも知れませんが、
本書の中で土屋耕一氏は、“ひらめき”のみを求めることを、
発想法における邪道の構えとしています。


宝探しは、掘りつづけていくうちに、獲物にぶつかることがある。
でも、ひらめき探しの方は、
なににぶつかるのか、それすらわかっていないのであります。



『コピーライターの発想』では、
発想を安易に“ひらめき”に頼るのではなく、
微妙な言葉のニュアンスの違いを把握し、
“読む人の立場”に立って、案を練り上げていくことをすすめています。


歩行中禁煙
と書く方がいいのか、あるいは
廊下でタバコを喫わないで下さい
の方が効果的なのか、その差を、よく考えてみることが大切なのだと思う。
…コピーライターがやっていること、
というのも結局、こういった言葉のわずかな違いを見つけることである。


ものを書くときに、机に向かっているだけでなく、
受け手の側に坐って読んでみる、といった努力を重ねることで、
私たちの頭の中に、なんらかの回転が発生するのだ。




『コピーライターの発想』は、
発想力を磨きたい人、
コピーライターという仕事に興味のある人にオススメの一冊です。


中川佳子『情報を見せる技術』

■デザイン・広告の名言・格言『情報を見せる技術』



本来、情報が役に立つためには、ターゲットに対して、
“より真の理解を促すための処理がなされていること”が重要です。



デザインの世界では、まず、目的ありきです。
何のために何をするのかということが
はっきりしているものに対する行為を“デザイン”と呼ぶのです。


ある意味でデザインとは、非常に論理的な作業そのものなのです。


何もないところでは、何をしたいのかさえも、
思いつくかどうかは怪しいものです。
逆に目の前に何かがあれば、そこから出発することは可能です。


気分しだいの借り物と、徹底的な模倣とは、根本的に違うものです。


良いデザインは、何時もよく整理されたルールに則って展開されていきます。
趣味が良いと感じられるものはすべて、
よく整理整頓されたものともいえるのです。


“ものを見る”ということは、ものそのもの自身を見ることのみならず、
そのものを通して、ものに投影された自分自身の
“ものの見方”を知ることでもあります。





中川佳子『「情報を見せる」技術』より

「情報を見せる」技術
「情報を見せる」技術
中川 佳子




■補足
「情報を見せる」技術は、
デザインセンスを要求される仕事に従事している人や、
仕事にデザイン的な発想を入れたい人向けの本。
“情報をよりよく人に見せるために、その情報を整理する”
というのはどんな仕事にも生かせるのではないかと思います。

天野 祐吉『私説 広告五千年史』

■デザイン・広告の名言・格言『私説 広告五千年史』



広告は詐術です。嘘八百の世界です。
そんな嘘八百で人びとをだまくらかし、
それで人びとからうらまれるどころか、
“いやあ、面白かったよ”と感謝されるような、
そんな能力の持ち主こそ広告の天才と言っていいでしょう。



どんなうまい言葉も、
誠実さのイメージに裏打ちされていないと、
その言葉は決して相手に届きません。


CM音楽を作るということは、
商品を派手にホメたたえればいいというようなもんじゃない。
商品を語る語り方が、うたう歌い方が、
表現として、音楽として、それ自身面白くなければ、
商品も生き生きと見えてこないのです。


私はいつも、広告で人気を盛り上げることに意を払った。
なぜなら私は、広告に投じた金は
十倍にも百倍にもなって収穫できることを知っているからである
byP・T・バーナム


自分が残念なのはただひとつ、自分が死んだ新聞記事が読めないことだ
byP・T・バーナム





天野 祐吉『私説 広告五千年史』より

私説 広告五千年史
私説 広告五千年史
天野 祐吉




■補足
私説 広告五千年史は独特な視点で書かれています。
広告の源流は宗教にあるとして、
宗教、政治などを広告的視点からとらえています。
たとえば、
・イエスはニュースづくりの天才、またコピーライターとしても天才だった
・バッハの「マタイ受難曲」は、キリストの愛を生き生きと広告しているCM音楽
・「地獄」と「極楽」を並べてみせるのは、「使用前・使用後」の手法
・「四国八十八ヶ所めぐり」は、パッケージツアーの元祖
・ダイレクトメールの元祖・蓮如
・比較広告への道をひらいた日蓮

などなど、不謹慎にみえるかもしれませんが、
一つの見方として面白いのではないかと思います。
広告や歴史に関心のある人にオススメの一冊。




『私の広告術』

■デザイン・広告の名言・格言『私の広告術』



広告から離れることによって、より広告となる
by天野祐吉



アイデアの基本を考えるときは、変な常識に捉われないで、
目茶苦茶に大きく自由に考えるんですけど、
だだし、そこで出たアイデアを、
やっぱり常識人のフィルターで見て、濾過しなきゃいけないわけですね。
by大貫卓也


ホワイトスペースが多くても、
真ん中に小さな点があれば目が行くというような、
コンセントレーションにも意味があるんです。
by黒須美彦


子供と動物にはどんな名優もかなわない
by白土謙二


アイデアは、何もないところからポンと出てくるものではなくて、
あるものから刺激を受けて、反射したものが表現なわけです。
by白土謙二


“これが言いたい”という迫力がないものは、
相手のところまで飛んでいかないんです。
by岩崎俊一


広告の表現において一番必要なのは、
この商品がどういうものかという説明ではないんです。
これがあなたをこれだけ幸せにしますという、
幸せのボルテージを示すことだと思う。
by秋山晶





私の広告術』より

私の広告術
私の広告術




■補足
『私の広告術』は現在活躍するデザイナー、コピーライター等による広告論集。
広告、マーケティングに関わる人ならもちろんですが、
そうでなくても、『アイデアの出し方』『発想法』
という観点で読むと非常に面白く読める一冊だと思います。
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