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トルストイ 『光あるうち光の中を歩め』より

■小説の中の名言・格言 『光あるうち光の中を歩め』



いったい俺は何者だろう? 幸福を求める人間だ。
俺はそれを地上の諸々の欲望のうちに求めて見出しえなかった。
俺と同じような生き方に終始している人間は、みんな発見しえないのだ。



人間の本性に反するですって?
人間の本性とはそもそも何ですか?
人間は動物的存在である以外に、
さらに人間でもあるんです。


われわれの幸福はもっぱら他の人々の幸福の存在する所に存在する。


君たちは、悪の外的結果と争っているばかりだ。
君たちは悪の根源にまで到達できないだろう、
なぜというに、君たちは悪を追究しないし、
それがどこにあるかもしりませんからね。


悪が消滅するのは、そこから必然的に生ずる自他の不幸を、
すべてのひとびとが理解した時にほかならない。


不幸――それは単に黄金を試みる火にすぎないのです。


われわれは一人残らず神の子で、またその神の下僕なのだ。
われわれはすべて神に仕える一隊なのだ。
ねえ、まさかあんた以外に、
神の下僕はいないなんて考えているのじゃないだろうな?


神のもとには大きいもの小さいものもありはしませぬ。
また人生においても大きいものも小さいものもなく、
存在するものは、ただまっすぐなものと曲がったものばかりじゃ。





光あるうち光の中を歩め】より

光あるうち光の中を歩め
光あるうち光の中を歩め
トルストイ, 原 久一郎




■補足

Lev Nikolayevich Tolstoy(1828-1910)
レフ・ニコラエヴィチ・トルストイは、ロシアの代表的な小説家。

『光あるうち光の中を歩め』は、トルストイ晩年の作品。
西暦100年、原始キリスト教がローマ帝国に迫害されていた時代、
商人の息子ユリウスが、
キリスト教に身を投じた友人パンフィリウスと、
キリスト教や宗教観ついて議論を交わしていく形で話が進んでいきます。

人生の成功と挫折の中でキリストの教えに魅かれたり、
ローマの教養人の考え方に魅かれたりと、
紆余曲折の中で考えを練りこんでいく過程が面白く、
味わいのあるストーリーになっています。

トルストイ晩年の思想が読める一冊です。



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| 小説・詩の名言・格言 | 00:01 | comments(1) | trackbacks(0) | - | - |
Comment
TBありがとうございます。学生の頃に、この本に影響を受けていて、久しぶりにこの本を開き、感慨にふけってます。本は心を豊かにすると言いますが、このような体験だと思います。
2006/02/08 10:42 PM, from rb_beat









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