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遠藤 功 『見える化-強い企業をつくる「見える」仕組み』

■ビジネス・教養の名言・格言 『見える化』



企業経営はシンプルだ。
見えていない現場は壊れる。見えている現場は創れる。
「見える」こと――それは企業活動の根源的な競争力であり、
生命線なのである。



「見える化」の基本は、相手の意思にかかわらず、
さまざまな事実や問題が「目に飛び込んでくる」状態をつくり出すことである。


多くの企業で見られるのは、問題や異常が発見されていないことではない。
多くの場合、問題や異常は誰かの目には認知されている。
重要なのは、そうした問題や異常を「Display」することの大切さ、
すなわち「見せる化」を全員が理解し、
「Display」させる仕組みを埋め込むことなのである。


「小さな異常」に気がついて対処することが
「大きな異常」を発生させない唯一の方策である。


本来企業に求められているのは、「結果としての異常」を是正することではなく、
「プロセスにおける異常」を早期に発見し、対処することであるはずだ。


成功は「見える化」しやすいが、失敗を「見える化」するには相応の覚悟と勇気がいる。
しかし、だからこそ、そこから得るものは大きい。


「見える化」という「組織の透明性」は、失敗に対する寛容性からもたらされる。
そして、その根っこにあるのは、人に対する「信頼」である。
人への「信頼」が根底にあるからこそ、「見える化」は成立することを忘れてはならない。





遠藤 功【見える化-強い企業をつくる「見える」仕組み】より

見える化-強い企業をつくる「見える」仕組み
見える化-強い企業をつくる「見える」仕組み
遠藤 功




■補足
「人間は見えるものしか見ない、見たいものしか見ない」
とはよく言われますが、
「見える化」とは、そういった“見えない”もの、
“見えにくくなっている”ものを、
“見える”ようにする企業の様々な取り組みのこと。

『見える化-強い企業をつくる「見える」仕組み』では、
「見える化」とは何かという“見える化の本質”を定義し、
「問題の見える化」
「状況の見える化」
「顧客の見える化」
「知恵の見える化」
「経営の見える化」

というカテゴリーに分け、
体系的に整理して解説しています。

また、様々な企業での“見える化”の事例を引き出しながら、
“見える化”に取り組む際の留意点やポイントなどが紹介されています。




○「見える化」は「失敗に対する寛容性」がもたらす

本書のポイントは数多くあるかと思いますが、
「見える化」を導入する際に特に重要なポイントは、
「見える化」は「失敗に対する寛容性」がもたらす
というところではないかと思います。

本書で、「失敗に対する寛容性」について触れられた言葉がありますので、
以下に引用します。


「見える化」という「組織の透明性」は、失敗に対する寛容性からもたらされる。
そして、その根っこにあるのは、人に対する「信頼」である。
人への「信頼」が根底にあるからこそ、「見える化」は成立することを忘れてはならない。



失敗に対する寛容性のないところで「見える化」だけを推進すると、
責任を追及するギスギスした雰囲気になり、
失敗を起こした当本人が責任追及を恐れ、
失敗を自分で解決しようとして、
逆に深刻な失敗に発展するという可能性があるかもしれません。

ミスをしないよう指導する必要はあると思いますが、
ミスを隠す、
あるいは、ミスを密かに自分だけで解決しようとする行為には気をつける必要があります。
そのためにも、
過度な責任追及を行うのではなく、
ミスが起きた時点で、
情報が即時に伝わる体制を作っていくことが大切だと思われます。


重要なのは、「見える化」と人の評価を直結させてはいけないということである。



■「見る」ということに関する、様々な書籍からの言葉・名言の紹介

また、「見える化」の参考になるかどうか分かりませんが、最後に“見る”ということについての言葉・名言をまとめて紹介したいと思います。


自分のところに人が来るのを待っていては、小さな問題しか目に入らない。
自分が出かけていって、見つけるべきだ。
そもそも大きな問題というのは、
問題を抱えているのを自覚していない人たちのところにあるものだ。
W・エドワーズ・デミング『なぜか、「仕事がうまくいく人」の習慣』より


見るとは、細部を経めぐり、一つ一つにすこしずつ立ち止まり、
そして、ふたたび、全体を一目で把握することである。
アラン『幸福論』より


自分のことを考えるな。遠くを見よ。
アラン『幸福論』より


天才とは、その人だけに見える新事実を、見ることのできる人ではない。
誰もが見ていながらも重要性に気がつかなかった旧事実に、気づく人のことである。
塩野七生『ローマ人の物語 ハンニバル戦記』より


“ものを見る”ということは、ものそのもの自身を見ることのみならず、
そのものを通して、ものに投影された自分自身の“ものの見方”を知ることでもあります。
中川佳子『情報を見せる技術』より


いずれにせよ、窓をきれいにすることが必要である。
そうすれば、ものがはっきりと見え、陳腐さだの、
慣れだののせいで視野がうすぎたなくぼやけている状態から解放されるのだ。
J.R.R. トールキン『妖精物語について―ファンタジーの世界』


しかし、「しっかり見ろ」と言った時に、ボールの一点に集中したのか、
少し広げて周辺まで見たのか、ボールの上端を見たのか下端を見たのか。
右を見たのか左を見たのか。
いろいろ見方があるじゃないですか。それを伝えられるかどうかですね。
by田村知則 
小川 勝著『イチローは「天才」ではない』より



われわれは事物を別の面から見るばかりではなく、別の目でもって見る。
だからそれらの事物が同じように見えるわけがない。
パスカル『パンセ』より


人はふつう、自分自身で見つけた理由によるほうが、
他人の精神のなかで生まれた理由によるよりも、いっそうよく納得するものである。
パスカル『パンセ』より


芸術とは目に見えるものを写すことではない。
見えないものを見えるようにすることなのだ。
byクレー


ひとつ確かにいえることは、目に見えない世界に何をまこうと、
目に見える世界でそれを刈り取らなければならないということだ。
オリソン・S・マーデン『富をもたらす習慣 失う習慣』より






| ビジネス・教養の名言・格言 | 02:57 | comments(0) | trackbacks(2) | - | - |
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