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アリストテレス『弁論術』

■哲学の名言格言 アリストテレス『弁論術


言論が詭弁であるかどうかは、技術の働きそのものによってではなく、
論者の意図によって決まる。



同じ自分の身を守ることができないというのでも、
身体を使ってそれができないのは恥ずべきことであるのに、
言論を用いてできないのは恥ずべきでないとしたら、
これはおかしなことである。


特定の個人にとってのよいものではないもの、は美しい。
なぜなら、特定の個人にとってよいものは、自己中心的だからである。


愛している時と憎んでいる時とでは、
また、腹を立てている時と穏やかな時とでは、
同じ一つのものが同じには見えず、全く別物に見えるか、
或いは大きく異なったものに見えるかするものである。


上手に冗談をとばすことも、
冗談をうまく受け止めることもできる人々も、友人である。
なぜなら、これらの人々は、相手がからかうのを笑って聞き流すこともできるし、
即妙に切り返しもするので、いずれも、共に楽しむという、
隣人と同じ目標にひた進むことになるからである。


一般的に言って、何かに関して世の評判を得たいと望む者は、
そのものに関しては妬み深い。また、狭量な人々もそうである。
なぜなら、彼らには何でも大きく見えるから。


世に言われるような仕方で友を愛すべきではなく、
いつまでも愛し続けるつもりで愛さなければならない。
なぜなら、もう一方の愛し方は裏切り者のすることだから。





アリストテレス【弁論術】より

弁論術
弁論術




■補足
アリストテレスの弁論術は、プラトンが経験による慣れにすぎないとした従来の弁論術を、

「どんな場合でもそのそれぞれについて可能な説得の方法を見つけ出す能力」

と定義し直し、後世の弁論術に多大な影響を与えた一冊です。

アリストテレスの弁論術は、技術論が中心ですが、「ある一方の主張を押し通すこと」というような、自分の主張を通すための説得技術ではなく、「悪いことは説得すべきでない」という倫理感も内包した内容になっています。

「弁論術は、弁証術における推論がそうであるように、相反する主張のいずれについても説得することが必要とされているからである。だがそれは、相反することの両方を説得することを目指しているのでなく(なぜなら悪いことは説得すべきでないから)事の真相がどうであるかを見落とすことのないためであり、また、他の誰かが議論の扱いを正しく行っていないときには、われわれが直接にそれに反論できることを目的としているのである。」

また、内容の三分の一は心理学的な内容で、人の感情について多方面にわたって分析されていますので、心理学的なものに興味のある人にも面白く読めるかもしれません。



○アリストテレスの他の書籍
ニコマコス倫理学〈上〉 ニコマコス倫理学 下    岩波文庫 青 604-2 心とは何か
| 哲学・思想・宗教の名言・格言 | 02:25 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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