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堺屋 太一『組織の盛衰』

■ビジネス・教養の格言・名言『組織の盛衰』



組織全体の雰囲気は、しばしば、“時の流れ”とか“時代の風潮”
といった言葉で表現されるが、そこにも必ず組織的原因が存在する。



人事圧力の下で事業拡大を求めるのには大きな危険がつきまとう。
というのは、最初に“何かをやる”という結論が出ているからだ。


実務の世界では、よく“現実的”という言葉を使うが、
本当に現実的とは、
“目的を達成し易い”(目的達成性)ことであって、
“着手し易い”(着手容易性)ではない。


組織全体が目的達成のための手段として下部の部分組織に与えた目標が、
それを担当する部局においては目的化する。


トップがしなければならないことの第一は、
組織全体のコンセプトを明確にし、
その組織の目的を誤りなく伝えることだ。


参謀となるものは常に創造力を働かせ、
積極的に新規事業や新作戦を企画提言するのが好きでなければならない。


要するに、参謀型の人間とは、常に事を起こしたがるタイプなのだ。


参謀は創造力に富んだ企画好きでなければならないが、
それがトップまたは中央管理機構に拒絶された時には、
固執しない発想の軽さが必要なのだ。


補佐役は、常日頃から
“決して功を競わぬ人”と信じられていなければならない。


むしろ、自分の名が出ないからこそなお嬉しい、
そんな性格が補佐役には必要なのだ。


ある環境に完全に適応した組織は、
環境が変化したときにも改革できず、
むしろ環境変化とは逆の方向に走ってしまう。
組織内の権限構造が、外部環境への適応よりも
内部での地位と人脈を擁護しようとするからである。


成功体験者が過剰な権威を持ち、
成功体験分野が過大評価されると、
組織全体が仮定を積み上げる“思考の蟻地獄”に陥ってしまう。


成功体験への埋没を避けるには、
特殊事情を二度認めてはならない。


長く一つの仕組みを続けて来た組織が、陥り易い落し穴は、
仕組みを変えずに、その欠陥を取締りによって防ごうとすることである。


人事の基本は、管理する対象のない管理職を作らないことであり、
ビジネスの要諦は省事にある。


人間にとっても、組織にとっても、
理想を知ることこそが理想を実現する第一歩である。





堺屋 太一【組織の盛衰】より

組織の盛衰―何が企業の命運を決めるのか
組織の盛衰―何が企業の命運を決めるのか
堺屋 太一




■補足
著者の堺屋太一氏は、元官僚、作家、評論家。
元経済企画庁長官。
通産省時代に万博を企画、大阪万博を開催し成功を収めています。
組織の盛衰では、組織論を整理し、組織のあるべき姿を提唱しています。
卓見した洞察力で、日本の歴史上の組織や、
戦後の産業組織の分析等がされています。
| ビジネス・教養の名言・格言 | 23:52 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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