2005.11.23 Wednesday
エッカーマン『ゲーテとの対話』
■詩人・文学者の名言・格言『ゲーテとの対話 上』
しかし、今はもう迷う時代ではないよ、
われわれ老人の時代はそれだったんだが、
それにしても、
君たちのような若い人たちが
またしても同じ道をたどろうということになると、
いったいわれわれが求めたり迷ったりしたことのすべては
何の役に立ったことになるのだろう。
byゲーテ
詩はすべて機会の詩でなければいけない。
byゲーテ
現実には詩的な興味が欠けている、などといってはいけない。
というのは、まさに詩人たるものは、
平凡な対象からも興味ぶかい側面をつかみだすくらいに
豊富な精神の活動力を発揮してこそ詩人たるの価値があるのだから。
byゲーテ
全体のどこかうまくいかないところがあると、
個々の部分はどんなによくても、
全体としては不完全なものになり、
君は完璧な仕事をしたことにならない。
しかし、ただ君の手にあうような個々の部分だけを
それぞれ独立して表現するなら、それはきっとよいものができる。
byゲーテ
描かれうるものは、石から人間にいたるまで、すべて普遍性をもっている。
byゲーテ
対象がだめなら、どんな才能だって無駄さ。
近代の芸術がみな停滞しているのも、
まさに近代の芸術家に、品位ある対象が欠けているからだよ。
byゲーテ
どんな状態にも、どの瞬間にも、無限の価値があるものだ。
なぜなら、それは一つのまったき永遠の姿、その代表なのだからね。
byゲーテ
独創はまたとかく迷いにおちこみやすいものだからな。
byゲーテ
一切の思考は、思考そのもののためには何の役にも立たないのだよ。
byゲーテ
おおよそ、作家の文体というものは、その内面を忠実に表わす。
明晰な文章を書こうと思うなら、
その前に、彼の魂の中が明晰でなければだめだし、
スケールの大きい文章を書こうとするなら、
スケールの大きい性格を持たなければならない。
byゲーテ
もし自分の生まれつきの傾向を克服しようと努めないのなら、
教養などというものは、そもそも何のためにあるというのかね。
他人を自分に同調させようなどと望むのは、そもそも馬鹿げた話だよ。
byゲーテ
性に合わない人たちとつきあってこそ、
うまくやって行くために自制しなければならないし、
それを通して、われわれの心の中にある
いろいろちがった側面が刺激されて、発展し完成するのであって、
やがて、誰とぶつかってもびくともしないようになるわけだ。
byゲーテ
人間は、たがいにぶつかりあいながら、水に浮かんでいる壺である。
byゲーテ
われわれは、朝起きたときが、一番賢明である。
が、また、一番心配も多い。
というのは、心配はある意味では賢明と同義だ、
それは、受け身の賢明さだろうが。
愚者は、けっして心配をしない。
byゲーテ
人は、青春のあやまちを老年に持ちこんではならない。
老年には老年自身の欠点があるのだから。
byゲーテ
自然は、自然の道を行く。
…われわれには例外と見えるものも、じつは法則にかなっているのだ。
byゲーテ
否定的であることは、無に通ずる。
私が悪いものを悪いといったところで、いったい何が得られるだろう?
だが良いものを悪いといったら、ことは大きくなる。
byゲーテ
不幸なのは、
国家の場合では、誰一人として生活をたのしもうとする者もなく、
みんながよってたかって支配したがることであり、
芸術の場合では、みんながみんな創造されたものを享受しようとはせず、
自分の手でまた創造しようとすることである。
byゲーテ
人間というものは、
この世のさまざまな問題を解いてみせるために生まれてきたわけではない。
問題の発端がどこにひそんでいるのかを探りだし、
それから先は理解できる範囲内に自分をとどめておくべきなのだ。
byゲーテ
主観的な性質の人は、わずかばかりの内面をすぐに吐き出してしまって、
結局マンネリズムにおちいって自滅してしまう。
byゲーテ
後退と解体の過程にある時代というものはすべていつも主観的なものだ。
逆に、前進しつつある時代はつねに客観的な方向を目指している。
byゲーテ
有意義な努力というものは、
すべて偉大な時期ならどの時期にも見られるように、
内面から出発して世界へ向かう。
そういう時代は、現実に努力と前進を続けて、
すべて客観的な性格をそなえていたのだよ。
byゲーテ
われわれの外にあるもので、
同時にわれわれの中にないようなものはないのだ。
byゲーテ
もし世界というものが、これほど単純でなかったら、
いつまでも存在することは不可能だろうね。
byゲーテ
エッカーマン【ゲーテとの対話 上】より
ゲーテとの対話 上 岩波文庫 赤 409-1
エッカーマン, 山下 肇
■補足
『ゲーテとの対話 上』は著者エッカーマンと晩年のゲーテとの、
文学、芸術、科学等の様々な分野にわたる、
会話のやりとりをまとめたもの。
ゲーテの人物や考え方、その精神性が伝わる一冊です。
【サイト内関連記事】
エッカーマン『ゲーテとの対話 中』
エッカーマン『ゲーテとの対話 下』
人間のもっているさまざまの力を同時に育てることは、
望ましいことであり、世にもすばらしいことだ。
しかし人間は、生まれつきそうはできていないのであって、
実は一人ひとりが自分を特殊な存在につくりあげなければならないのだ。
byゲーテ
しかし、今はもう迷う時代ではないよ、
われわれ老人の時代はそれだったんだが、
それにしても、
君たちのような若い人たちが
またしても同じ道をたどろうということになると、
いったいわれわれが求めたり迷ったりしたことのすべては
何の役に立ったことになるのだろう。
byゲーテ
詩はすべて機会の詩でなければいけない。
byゲーテ
現実には詩的な興味が欠けている、などといってはいけない。
というのは、まさに詩人たるものは、
平凡な対象からも興味ぶかい側面をつかみだすくらいに
豊富な精神の活動力を発揮してこそ詩人たるの価値があるのだから。
byゲーテ
全体のどこかうまくいかないところがあると、
個々の部分はどんなによくても、
全体としては不完全なものになり、
君は完璧な仕事をしたことにならない。
しかし、ただ君の手にあうような個々の部分だけを
それぞれ独立して表現するなら、それはきっとよいものができる。
byゲーテ
描かれうるものは、石から人間にいたるまで、すべて普遍性をもっている。
byゲーテ
対象がだめなら、どんな才能だって無駄さ。
近代の芸術がみな停滞しているのも、
まさに近代の芸術家に、品位ある対象が欠けているからだよ。
byゲーテ
どんな状態にも、どの瞬間にも、無限の価値があるものだ。
なぜなら、それは一つのまったき永遠の姿、その代表なのだからね。
byゲーテ
独創はまたとかく迷いにおちこみやすいものだからな。
byゲーテ
一切の思考は、思考そのもののためには何の役にも立たないのだよ。
byゲーテ
おおよそ、作家の文体というものは、その内面を忠実に表わす。
明晰な文章を書こうと思うなら、
その前に、彼の魂の中が明晰でなければだめだし、
スケールの大きい文章を書こうとするなら、
スケールの大きい性格を持たなければならない。
byゲーテ
もし自分の生まれつきの傾向を克服しようと努めないのなら、
教養などというものは、そもそも何のためにあるというのかね。
他人を自分に同調させようなどと望むのは、そもそも馬鹿げた話だよ。
byゲーテ
性に合わない人たちとつきあってこそ、
うまくやって行くために自制しなければならないし、
それを通して、われわれの心の中にある
いろいろちがった側面が刺激されて、発展し完成するのであって、
やがて、誰とぶつかってもびくともしないようになるわけだ。
byゲーテ
人間は、たがいにぶつかりあいながら、水に浮かんでいる壺である。
byゲーテ
われわれは、朝起きたときが、一番賢明である。
が、また、一番心配も多い。
というのは、心配はある意味では賢明と同義だ、
それは、受け身の賢明さだろうが。
愚者は、けっして心配をしない。
byゲーテ
人は、青春のあやまちを老年に持ちこんではならない。
老年には老年自身の欠点があるのだから。
byゲーテ
自然は、自然の道を行く。
…われわれには例外と見えるものも、じつは法則にかなっているのだ。
byゲーテ
否定的であることは、無に通ずる。
私が悪いものを悪いといったところで、いったい何が得られるだろう?
だが良いものを悪いといったら、ことは大きくなる。
byゲーテ
不幸なのは、
国家の場合では、誰一人として生活をたのしもうとする者もなく、
みんながよってたかって支配したがることであり、
芸術の場合では、みんながみんな創造されたものを享受しようとはせず、
自分の手でまた創造しようとすることである。
byゲーテ
人間というものは、
この世のさまざまな問題を解いてみせるために生まれてきたわけではない。
問題の発端がどこにひそんでいるのかを探りだし、
それから先は理解できる範囲内に自分をとどめておくべきなのだ。
byゲーテ
主観的な性質の人は、わずかばかりの内面をすぐに吐き出してしまって、
結局マンネリズムにおちいって自滅してしまう。
byゲーテ
後退と解体の過程にある時代というものはすべていつも主観的なものだ。
逆に、前進しつつある時代はつねに客観的な方向を目指している。
byゲーテ
有意義な努力というものは、
すべて偉大な時期ならどの時期にも見られるように、
内面から出発して世界へ向かう。
そういう時代は、現実に努力と前進を続けて、
すべて客観的な性格をそなえていたのだよ。
byゲーテ
われわれの外にあるもので、
同時にわれわれの中にないようなものはないのだ。
byゲーテ
もし世界というものが、これほど単純でなかったら、
いつまでも存在することは不可能だろうね。
byゲーテ
エッカーマン【ゲーテとの対話 上】より
ゲーテとの対話 上 岩波文庫 赤 409-1
エッカーマン, 山下 肇
■補足
『ゲーテとの対話 上』は著者エッカーマンと晩年のゲーテとの、
文学、芸術、科学等の様々な分野にわたる、
会話のやりとりをまとめたもの。
ゲーテの人物や考え方、その精神性が伝わる一冊です。
【サイト内関連記事】
エッカーマン『ゲーテとの対話 中』
エッカーマン『ゲーテとの対話 下』